更新:20121302

ピリオディックモーションの全数検査

ピリオディックモーション測定治具の仕組みについては先のページ で書いた通りですが、問題は測定値と実写との誤差で、測定器として使い物になるかどうかの検証は、地味~に両者を比較するしかありません。この3ヶ月間、 星の観測でき、在庫があれば、この検証を続けており、 サンプル数は決して多くはありませんが、ほぼ合致と判断できるデータを得ております。
観測は eos60D + EF70-200f4 + 三脚(SLIK500DX2) + ジュニア雲台410 の組み合わせです。これ以外の組み合わせでどうなるかのデータを持っておりませんが、購入くださった方々がブログで公開している 星野写真を見る限りでは、大きな差異は無いと判断しております。
(明らかにPモーションが仕様値と異なってる方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください)
2012年2月28日のブログピリオディックモーション検査、合否の分かれ目」 で、検査による合否基準を示しました。
全周 (y軸:秒角 x軸:回転角)  

原点から3周期分 (y軸:秒角 x軸:回転角)

中心部のうねりは治具の問題で、Pモーションの評価は波形のP-Pと考えてください。
(平滑化は行なってません)

このサンプルの実写は↓の通りで、Pモーションの一周期強の42分間の描画です。

この写真から、オリオンの三ツ星とピクセル換算でPモーションは約±25秒角と算出できます。
(仕様上の公称値)
この仕様上の限界サンプル機で星野を撮影すると、↓の通りです。

168秒*4枚 200mm ISO800
等倍で・・・

少し流れてますが、Pモーション±25秒角(周期36分)を168秒で撮影すると、この丁度の画像を得る事ができます。 Pモーション36分の優位性をご覧ください。
実際の検査ではマージンを±5ポイント取るため、この測定サンプルならNGとして、処理します。


これはたぶん書く必要は無いと思うのですが・・・・
組立検査をしていると、合否ボーダーで暴れまくるブツもあり、 それを決められた数値以内に収めるため、たった1台で数日戦う事もあります。 修正方法は生産ノウハウで秘密(笑)でお教えできないのですが(大笑)、少なくても、大手企業さんなら、絶対やらない地味~な方法です。 反面、測定器が壊れたん?って思うくらい、エラーの少ないブツにも遭遇?します。 本来なら、全品このくらいの性能を出したいのですが、たぶん数十台?に1台だと思います。